幸福な人生の残り時間とお金(2)
前回に続いて、幸福な人生の残り時間とお金についての計画を具体的に考えてみたいと思います。
前回ステップ1)の考え方として以下のような計算式を示しました。
ステップ1)先ず、人生の残り時間を、二つに分けて考えます。
イ)自由に活動的に過ごすことの出来る時間 = A 年
ロ)のんびり穏やかに余生を過ごす時間(健康上の理由等で活動は制限されてしまう前提) = B 年
そして、イ)の期間には、1年間当たり幾らのお金(α)が必要で、ロ)の期間には、同じく毎年どのくらいのお金(β)が必要か、考えてみます。
そうすると、α x A + β x B の金額を獲得する目途を立てることが、当面必要な目標値であることが分かって来ます。
今回はステップ2)として、βの数字をイメージアップしてみたいと思います。
既に健康上の理由等で活動範囲が制限されている前提ですから、生活に必要となる資金も自ずと限られてくるものと想定されます。
衣食住と医療費が基本ですが、この年齢で「衣」に大金をかけるとも思えません。「住」もここまでに住宅ローンを完済しておけば、マンションの管理費や修繕積立金、固定資産税等の負担等で多くても月3~5万円程度かと想定されます。「食」は楽しみとして可能な限りB級グルメ外食等も楽しみたいですが、何しろ年齢的に食べられる量も限られて来るでしょうから、相当贅沢をしたとしてもせいぜい夫婦で月10万円も有れば十分でしょう。(優待株投資等もこれから充実させて、現金支出を抑えたいと思います。)「医療費」は全く予想が難しいですが、日本の場合、公的保険制度が充実していますので、高額療養費制度の利用も含めて、少しだけ別会計で資金を用意しておけば良いかと考えています。(若い頃に加入していたことすら忘れていた医療保険・がん保険も60歳払い済みで終身保障があるようなので、これももしもの時のための備えになりそうです。)
公的年金の将来について、様々な議論があるのは承知していますが、このような暮らしぶりであれば、基本的には国民年金・厚生年金の収入範囲内でも十分暮らして行けそうな印象です。あとは、「個人年金」的なものを、月数万円でも用意出来れば、温泉旅行や観劇、孫への贈り物等のプチ贅沢資金にも充当出来ると予想します。
「老人ホームへの入居が必要になったら?」という部分が残りますが、その時は、マンションを売却するか、リバースモーゲージを利用することになるかと思います。